“囲い込み”って何?不動産仲介の裏側を徹底解説

目次

■ はじめに

不動産の売却や購入を考えているときに、
「囲い込み(かこいこみ)」という言葉を聞いたことはありませんか?

ちょっと専門用語っぽいですが、実はこれ、
不動産の仲介現場でよく問題になる“ちょっと厄介な仕組み”のことなんです。

今回は、そんな囲い込みについて、
意味や起きる理由、見抜き方、そして防ぐコツまで、
初めての方にもわかりやすく解説していきます。

■ 囲い込みとは?

「囲い込み」とは、
不動産会社が売主から預かった物件を、他の不動産会社に紹介させないようにする行為のことです。

本来であれば、不動産仲介会社は売主から依頼を受けた時点で、
物件情報を「レインズ(REINS) 」という不動産流通システムに登録し、
どの会社でも自由に紹介・仲介できるようにする義務があります。

つまり、オープンに情報を共有して、
より多くの買い手とマッチングさせるのが本来の仕組みなのです。

しかし、一部の不動産会社は、

「この物件は他社には紹介させない」と情報を制限し、
自社だけで「売主と買主の両方」を担当しようとすることがあります。

こうした行為こそが、いわゆる“囲い込み”です。

見た目は普通の取引に見えても、
実際には他社の介入を防ぎ、自社だけで手数料を2倍にしようとするケースが多く、
業界内でも問題視されています。

■ 囲い込みが起きる理由

囲い込みが起きる一番の理由は、
仲介手数料を“2倍”取れる可能性があるからです。

たとえば通常の仲介では、
売主から【仲介手数料(上限:売買価格の3%+6万円)】を受け取ります。

ところが、囲い込みによって“両手仲介”(売主・買主の両方を担当)にできれば、
売主と買主の双方から手数料をもらうことができるのです。

つまり、1件の取引で収入が2倍になる構図。
一見すると業者にとって魅力的ですが、
裏を返せば「他社が連れてきた買主をブロックしてしまう」=「売主の利益を損なう」行為でもあります。

■ 囲い込みが売主に与えるデメリット

囲い込みが行われると、売主にとって次のようなデメリットがあります。

買い手が見つかりにくくなる
 → 他の不動産会社が紹介できないため、購入希望者の数が減ってしまいます。

販売期間が長引く
 → 情報が広く出回らないため、市場で目立たず、売れるまで時間がかかります。

売却価格が下がる可能性
 → 買い手の競争が起きないため、価格交渉が買い手有利に進みやすくなります。

つまり、囲い込みは売主の「できるだけ早く・高く売りたい」という希望を妨げる行為と言えるのです。

■ 買主にとってもリスクあり

囲い込みは、買主にとってもマイナスの影響があります。

・希望していた物件が「商談中」と言われて紹介されない

・実際にはまだ販売中なのに「もう決まりました」と伝えられない

・仲介会社の自社物件を強く勧められる

こうして情報が不透明になることで、
本来あるべき「自由で公正な不動産市場」が損なわれてしまうのです。

■ 囲い込みを見抜く方法

囲い込みを完全に防ぐのは難しいですが、次のポイントをチェックすれば、
“怪しい動き”を見抜く手がかりになります。

レインズの公開状況を確認する
 → 売主は担当の不動産会社に「レインズ登録証明書」を見せてもらいましょう。
  登録日や公開範囲を確認できます。

他社にも査定や問い合わせをしてみる
 → 他の会社が「紹介できません」と言った場合は要注意です。

担当者の説明が不自然なときは質問を重ねる
 → 「まだ販売開始していない」「内見できない」など曖昧な回答があれば、理由をしっかり確認しましょう。

■ 囲い込みを防ぐためにできること

専任媒介ではなく「一般媒介契約」を選ぶ
 → 複数の不動産会社に同時に依頼できるので、囲い込みのリスクを減らせます。

売却状況の報告をこまめに確認する
 → どんな問い合わせがあったか、他社からの反応はどうかなどを定期的にチェックしましょう。

信頼できる会社・担当者を選ぶ
 → 手数料の安さだけでなく、誠実さや情報の透明性を重視することが大切です。

■ 囲い込みが禁止されない理由

実は、「囲い込み」は法律で完全に禁止されているわけではありません。
宅地建物取引業法では「誠実義務」や「信義則」に違反する行為とされていますが、
罰則が軽いため、現在もグレーゾーンとして残っています。

そのため、国土交通省や業界団体は改善に取り組んでおり、
AIを活用したレインズの監視や、取引情報の透明化などの対策が進められています。

■ まとめ

囲い込みとは、
不動産会社が売主・買主の両方を自社だけで扱い、手数料を独占しようとする行為です。

一見、業者にとっては“効率の良い商売”ですが、
売主・買主にとっては不利益になる不誠実なやり方。

不動産を売ったり買ったりするときは、

契約形態を確認する

情報開示を求める

複数社を比較する

などの“自衛策”を取ることで、囲い込みの被害を避けられます。
皆さんも、安心して取引できるよう気をつけましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次