不動産投資の入り口としてよく勧められるのが「新築ワンルームマンション」です。
「節税に効果があります」「将来の年金代わりになります」「家賃保証があるので安心です」など、魅力的なフレーズで案内されることも多いですよね。
ただ、華やかなイメージとは裏腹に、実際には知っておくべき注意点もいくつかあります。
ここでは、営業時にはあまり触れられない“リアルな部分”に焦点をあてて、新築ワンルーム投資のリスクを分かりやすく解説していきます。
1. 新築プレミアムで価格が高すぎる問題
新築ワンルームは、同じ立地の中古物件と比べるとどうしても割高になりがちです。
いわゆる“新築プレミアム”が価格に含まれているため、購入後すぐに売却しようとすると、価格が下がるのは避けにくいのが実情です。
✔ なぜ高い?
- モデルルームの運営から広告・営業活動まで、販売にかかるコストが嵩む
- 販売会社の取り分が大きく設定されている
- 都心などワンルームの需要が強いエリアほど、どうしても価格が高くなりがち
最初の購入価格が高いほど、家賃収入とローン返済のバランスが取りづらくなり、収支が苦しくなりがちです。

2. 家賃保証は“絶対”ではない
よく耳にするのが「30年間家賃保証なので安心です」という営業トーク。
ただし、家賃保証があるからといって、家賃がずっと同じ額で入るわけではありません。
✔ 家賃保証のリアル
- 更新のタイミングで、家賃が下げられることも少なくありません。
- 空室のリスクはオーナーではなくサブリース会社が担いますが、最終的な収支はマイナスになりやすいのが現実です。
- 場合によっては、契約自体が途中で終了してしまうこともあります。
家賃保証は決して「リスクなし」というわけではなく、家賃が下がる可能性を含んだ契約であることを理解しておく必要があります。

3. 実際のキャッシュフローはマイナスになりやすい
新築ワンルームは家賃が比較的高めに設定されているため、一見すると収益が出そうに見えますが、
- 購入時のコストが大きく、初期投資負担が重い
- 毎月の返済が収支を圧迫しやすい
- 維持費用がかさみ、手元に残る利益を減らす
- 管理会社への手数料が差し引かれ、実質収益が減る
これらの負担が重なることで、毎月1〜3万円ほど赤字になることも珍しくありません。
✔ よくある失敗パターン
「最初は黒字だと言われたのに…」
→ 実際には、査定が甘かったり、将来の家賃下落を考慮していない試算に過ぎないことがほとんどです。

4. 将来的な賃料下落は避けられない
ワンルームは競合が多いため、築年数が経つにつれて家賃が下がる傾向があります。
築20年を過ぎるころには…
- 周辺エリアに新築マンションが増える
- 設備面で新しい物件に比べて見劣りすることがあります
- インターネット無料など、最近の人気設備に対応しにくいことがあります
こうした影響で、家賃は徐々に見直されるのが一般的です。

5. 売却するときに想像以上に値がつかない
新築ワンルームは、中古市場での価値低下が避けられないのが現実です。
購入時は新築プレミアムで高額ですが、売却時は投資家向けの市場が中心となり、利回り重視の価格設定がされるため上がりにくいです。
そのため、数百万円規模の損失が発生する場合や、希望のタイミングで売却できないケースもあります。

6. 節税メリットは“わずか”
よくある営業トークの「節税効果あり」という言葉。
新築ワンルームは減価償却額が少ないため、所得税の軽減効果は限定的です。
また、副業として扱われる場合には、税務署から確認が入る可能性もあります。
したがって、節税目的で購入するほどのメリットはありません。

7. 結局、どんな人には向いてる?
- 都心の一等地に資産として保有したい人
- 手間をかけず、少額から投資経験を積みたい人
- 目先の収益より、堅実な資産として長期保有を重視したい人
ただし、これらのケースでも新築よりも中古ワンルームのほうが費用対効果や収益面で合理的な場合が多いです。

まとめ:数字と現実を冷静に見て判断しよう
新築ワンルームは、魅力的な言葉や巧みな営業トークについ惹かれがちですが、実際には 購入価格が高く、家賃下落や毎月の収支マイナス、さらに売却時の損失リスク も抱えた投資です。一部の好立地では資産価値が維持される場合もありますが、多くの場合は想定以上に厳しい現実に直面する可能性があります。
覚えておきたいのは、この3つの点です。
- 営業マンが提示するシミュレーションを鵜呑みにせず、自分でもしっかりチェックすることが重要
- 中古物件との価格や利回りの差を比較して確認することが大切
- 将来の家賃や修繕積立金、売却価格を現実的な数字で見積もっておく
将来の収支や売却リスクを踏まえ、自分に合った物件選びを心がけましょう。

