はじめに
不動産投資において“金利”は、収益性やキャッシュフローに直結する、とても大切なポイントです。
今回は、金利が上がる局面でどんな融資戦略を取るべきか、また変動金利・固定金利を見直す際の考え方について、わかりやすく解説していきます。

金利上昇が不動産投資に与える影響
金利が上がると、ローンの返済額が増えるため、手元に残るキャッシュフローが少なくなってしまいます。
特に変動金利で借り入れをしている場合は、金利変動の影響をダイレクトに受けやすい点に注意が必要です。
ただし、金利上昇は悪いことばかりではありません。市場では次のような変化も起こります。
- 資金調達コストの上昇 → 投資意欲の減少
- 不動産価格の調整(下落)
- 借り入れに慎重になる投資家の増加
つまり、「金利上昇=マイナス」と決めつけるのではなく、新たな投資チャンスを見極めるタイミングでもあるということです。

変動金利と固定金利、それぞれの特徴をおさらい
| 項目 | 変動金利 | 固定金利 |
|---|---|---|
| 金利水準 | 一般的に低い | やや高め |
| 金利変動 | 半年ごとに見直し | 契約期間中は固定 |
| メリット | 金利が低い時期は返済額が少ない | 返済額が安定し、計画を立てやすい |
| デメリット | 将来の金利上昇リスク | 金利が下がっても恩恵がない |
これまでの低金利時代は、「変動金利」を選ぶ人が圧倒的に多く、低い金利の恩恵を受けられる環境が続いていました。しかし、今後は金利上昇の可能性が高まっているため、「固定金利」の持つ安定性に再び注目が集まっています。

金利上昇局面で考える「見直し」のポイント
① 変動金利から固定金利への切り替え
今後も金利の上昇が続くと見込まれる場合は、早めに固定金利へ切り替えることも一つの選択肢です。
特に、ローン残高が大きい方や返済期間が長い方ほど、金利変動の影響を受けやすくなります。
金利がまだ上がりきっていない今のタイミングで固定金利へ借り換えることで、長期的な返済の安定と安心を確保できる可能性があります。
② 借り換えのタイミングを見極める
借り換えを行う際には、手数料や登記費用などの諸費用がかかります。
そのため、金利差が「おおよそ0.5%以上」ある場合が、一般的にメリットが出やすい目安とされています。
次のようなケースでは、特に借り換えを検討する価値が高いでしょう。
- 変動金利で借りていて、今後の金利上昇が心配
- 借入から数年経っており、まだ残高が多い
- 返済期間が10年以上残っている
一方で、残高が少ない場合や完済が近い場合は、借り換えにかかるコストの方が高くついてしまうこともあるため、慎重な判断が必要です。
③ 「全額固定」だけが正解ではない
「すべて固定金利にしておけば安心」と考える方も多いですが、
実は「一部固定・一部変動」に分けるミックス型ローンも効果的な方法です。
たとえば、
- 返済額の半分を固定金利にしてリスクを抑える
- 残りの半分を変動金利にして低金利のメリットを活かす
といった組み合わせにすることで、安定性とコストのバランスを取りながら柔軟に対応することができます。
④ 金利上昇期こそ「キャッシュフローの余裕」を確保
金利が上がると、返済額が増えることで収益物件の返済比率(返済額 ÷ 家賃収入)に直接影響します。
そのため、まずは無理のない返済計画を維持することが最も重要です。
具体的には、
- 家賃下落の可能性を見込んで余裕をもたせる
- 修繕費や空室リスクを事前に織り込む
- 半年〜1年分の返済に相当する予備資金を確保しておく
といった守りの姿勢が、長期的に安定した投資運営を支えるカギになります。

まとめ:金利上昇期は「見直し」と「準備」のチャンス
金利が上がり始める今こそ、
「どんな借り方をしているか」「どう返していくか」を見直す絶好のチャンスです。
✅ 変動金利のままで本当に大丈夫?
✅ 固定金利への切り替えはいつがベスト?
✅ 借り換えでトータルコストは下がる?
こうした視点で自分の融資内容をチェックしておくことで、
金利上昇の中でも安定した投資を続けることができます。
焦らず、冷静に“次の一手”を考えること。
それこそが、これからの時代に求められる不動産投資の最大の戦略です。


