不動産を売るときの方法には、「買取」と「仲介」の2種類があります。
どちらもゴールは同じ「物件を売ること」ですが、売却までの流れやかかる時間、最終的に手にできる金額は大きく変わってきます。
この記事では、それぞれの違いやメリット・デメリットを、初めての方にもわかりやすく解説します。
目次
不動産の「買取」とは？
「買取」とは、不動産会社があなたの物件を直接買い取ってくれる方法です。
そのため、一般の買主を探す手間がなく、スムーズに売却が成立します。
【メリット】
- すぐに現金化できる
最短で数日〜1週間ほどで売却が完了します。
転勤や離婚、相続など、「できるだけ早く売りたい」というときにぴったりの方法です。 - 内覧や広告活動が不要
一般の買主に向けた広告や内覧対応が不要なため、個人情報やプライバシーを守りやすい点もメリットです。 - 売却後のトラブルが少ない
不動産会社が専門知識をもって購入するため、売却後のトラブルが起こりにくい点もメリットです。
【デメリット】
- 売却価格が相場より安くなる
不動産会社は購入後に再販売することを前提としているため、売却価格は一般的に相場の7〜9割ほどに抑えられるケースが多いです。 - 選べる買主が限られる
対応している不動産会社が少ないエリアや、物件の条件によっては買取ができないこともあるので注意が必要です。
不動産の「仲介」とは？
「仲介」とは、不動産会社が売主と買主の間に入り、取引をサポートする方法です。
実際に物件を購入するのは、一般の個人や投資家になります。
【メリット】
- 相場に近い価格で売れる
市場に物件を公開して幅広く買主を募ることで、相場に近い価格や高値で売れる可能性があります。 - 購入希望者を比較・選定できる
購入希望者が複数いる場合は、価格や引き渡し条件など、条件の優れた買主を選ぶことが可能です。
【デメリット】
- 売却までに時間がかかる
買主探しや内覧、価格交渉などの手続きが必要なため、売却が完了するまでに3〜6か月以上かかることもあります。 - 内覧対応や価格交渉の負担
居住中の物件では、内覧準備やスケジュール管理に時間や手間がかかる場合があります。 - 売却後のトラブルリスク
個人間取引の場合、物件引き渡し後に瑕疵や欠陥についてのトラブルが発生する可能性があります。
結局どっちが“得”なの？
| 項目 | 買取 | 仲介 |
|---|---|---|
| 売却スピード | ◎ 早い（最短即日） | △ 時間がかかる |
| 売却価格 | △ 相場より低め | ◎ 相場に近い |
| 手間 | ◎ 少ない | △ 内覧などが必要 |
| 安心感 | ◎ トラブルが少ない | △ 買主との交渉が必要 |
👉少しでも高く売りたいなら → 仲介
👉早く・確実に売りたいなら → 買取
このように、どちらが得かは「目的」によって変わります。
自分の目的に合わせて方法を選ぶことが大切です。
迷ったときのおすすめ
「価格も気になるけれど、できるだけ早く売れるかも知りたい…」という方は、まず仲介と買取の両方で査定を取って比べてみるのがおすすめです。
最近では「買取保証付き仲介」など、いいとこ取りのサービスを提供している不動産会社もあります。
これは、一定期間内に売れなかった場合は不動産会社が買い取ってくれるという仕組みで、安心して売却活動を進められるのが特徴です。
まとめ
- とにかく早く売りたい方 → 買取がおすすめ
- 少し時間をかけてでも高く売りたい人 → 仲介がおすすめ
- どちらにするか迷ったときは、両方の査定を比較して自分に合った方法を選びましょう。
不動産を売るときは、一度の判断が大きな決断になります。
慌てずに、自分の状況や目的に合った方法を選ぶようにしましょう。
