お家を建て直したり、庭をリフォームしたり、新しく土地を買うときに、結構あるのが「土地の境界」をめぐるご近所トラブル。
「ここまでうちの土地だと思ってたのに…」なんて行き違いがあると、お隣さんとの関係がギクシャクしてしまうこともあります。
だからこそ、そうなる前にちゃんと確認しておくのが大事なんです。
この記事では、どうしてこういうトラブルが起きるのか、もし起きてしまったらどう動けばいいのか、そして最初からトラブルを防ぐにはどうすればいいか、分かりやすくご紹介していきます。
境界線トラブルとは?
「境界線トラブル」とは、自分の土地とお隣の土地の境目がどこなのか、お互いの意見が食い違ってしまって起こるトラブルのことです。こんなケースがよくあります。
- フェンスや塀をどこに建てるかでお隣と意見が合わない
- 地面に打ってある境界の杭が、知らないうちに動かされていた
- お隣の建物やカーポートの一部が、自分の土地にはみ出してきている
- 登記簿に書かれている土地の広さと、実際に測った広さが違う

トラブルが発生したときの対処法
1. 感情的にならず冷静に対応する
まずは、慌てずに落ち着いて、お隣さんときちんと話してみましょう。イライラしたり、感情的になってしまうと、余計に話がこじれてしまうことがあります。冷静にお互いの考えを伝えることで、スムーズに解決できることもありますよ。
2. 境界確認書や測量図を確認する
土地を買ったときにもらった「境界確認書」や「測量図」などの書類が手元にあれば、それを見直すことで、境界がどうなっているのかを整理する手がかりになります。
3. 専門家に相談する
もしどうしてもわからないときは、土地に詳しいプロに相談してみましょう。たとえば、土地家屋調査士さんや司法書士さん、不動産屋さんなどです。とくに土地家屋調査士さんは、境界を正確に測ってくれる専門家なので、揉め事が起きたときにとても頼りになりますよ。
4. 法的手段を検討する
話し合いや専門家の調査だけではどうしても解決できない場合は、「裁判」で決めるという方法もあります。
これを「境界確定訴訟」といって、裁判所に「ここが境界です」と決めてもらう仕組みです。
ただし、裁判になるとどうしても時間やお金がかかってしまうので、本当にどうしようもないときの“最後の手段”として考えるのがよいでしょう。

境界線トラブルを未然に防ぐ方法
1. 不動産購入時に境界を確認する
土地を買うときは、実際に現地を見に行って、境界の目印(境界標)がちゃんとあるかどうかを確認しましょう。どこが境目かわからないときは、遠慮せずに売主さんや不動産会社に聞いてみるのがおすすめです。
2. 境界確定測量を実施する
土地を売ったり家を建てたりする前に、専門家である土地家屋調査士に「境界確定測量」をお願いすると、土地の境目をハッキリさせることができます。このとき、お隣さんにも立ち会ってもらうので、あとから「ここが境界だと思っていなかった」などのトラブルを防ぐのにも役立ちます。
3. 境界標を定期的に点検する
年月が経ったり、工事の影響で境界の印が見えなくなったりすることがあります。定期的に確認して、何か変だなと感じたら専門家に相談すると安心です。
4. 隣人との良好な関係を保つ
普段からちょっとしたことでも気軽に話せる関係を作っておくことが大切です。そうしておくと、もしトラブルが起きても、話しやすくてスムーズに解決できる可能性が高くなります。

まとめ
土地の境界に関するトラブルは、誰にでも起こりうることです。でも、あらかじめ知っておけば、トラブルを防ぎやすくなります。
土地を扱うときは、境界のことをよく調べて、わからないことは気軽に専門家に相談しましょう。これが、安心して土地を使うための大切なポイントです。
